日栄化工はシールやラベルの素材、両面テープの研究開発、
製造販売を行う、粘着フィルム・コーティング技術の総合メーカーです。

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マトリクス誕生秘話

日栄化工が開発した画期的な名粘着シート「マトリクス」の誕生エピソードをご紹介いたします。

新しいことを続ける歴史

従来のラベルやステッカーでは、被着体に貼り付ける際にエアーを噛み込んでしまうトラブルが多く、「ビジュアル面でのイメージダウン」や、貼り損じによる「作業効率の低下」が問題となっていた。また、経時や加熱によって発生する「ラベルのガス膨れ」に対しても、完全な防止策は見つかっていなかった。

このような数々の問題を一挙に解消したのが、日栄化工のフィルム粘着シート

「NE-tak MATRIX(マトリクス)」(以下、「マトリクス」)だ。

現在では、銘板用ラベルや大型ステッカーを中心として、各種業界分野で多くのユーザーから支持されることとなった「マトリクス」。その誕生について、日栄化工グループ顧問の清水衛氏に詳しい話を伺った。

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WEBブック「マトリクス誕生秘話」

左上の矢印ボタンで本をペラペラめくることができます。マトリクス誕生の秘密をご覧ください。

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  マトリクス誕生秘話
第1章 開発の発端
~ 技術部長がアイデアを持ち込む ~
始まりは1990年。当時の技術部長、大池哲夫氏が「マトリクス(R)」の原型となる構想を社内の役員会で発表した。粘着剤面に無数の凹凸部を形成させることで、縦横に走る極細の溝から空気やガスが抜ける構造になっており、貼り付ける際の空気の噛み込みや、ラベルのガス膨れを解消できる画期的な案だった。 しかし、役員陣は皆このアイデアに興味を示さなかった。その中でただ一人、当時専務(現顧問)の清水だけがこの構造に感動していた。誰にでも簡単に失敗なく貼れるというマトリクスのアイデアに可能性を認め、賛同したのだ。
第2章 最初の難関
~ 一度目の特許出願では、否認 ~
「マトリクス(R)」の構造で、日栄化工として特許を取得するべく出願したのが1992年のこと。しかし、最初の出願では否認される。特許に対する認識不足だったと清水は振り返る。「特許請求の範囲を広くしておいた方が審査に通りやすいのだと勘違いしていた。すでに似た構造のものが特許を取得しており、認可されなかった。」という。申請書類を見直し、請求範囲を限定して再申請を行った1996年、ようやく認可が降りた。
第3章 開発
~ 4名の技術者で2年間の開発期間をかけて ~
特許の認可が下りるのと時期を同じくして、技術部4名で開発をスタート。従来のフィルム粘着シートでは貼りづらかった大型看板用のラベルとしての製品化を目指した。アイデアの肝であるエンボス(凹凸)を細かく形成したことが成功の鍵となり、製品化にこぎつけた。この製品化までに、実に2年を要した。
第4章 2番目の難関
~ 販路開拓までの道のり ~
製品が完成すると、清水を筆頭に拡販プロジェクトチームを組織し、売り込みに注力。ところが、画期的な製品であるにも関わらず「マトリクス(R)」の売れ行きは芳しくなかった。どこへ行っても「実績がない」「値段が高い」と言われ、採用してもらえない。清水は「日本企業特有の性質なのか、先陣を切って新製品を導入しようというところは少なかった。実績がないと売れないということを痛感した。」と語る。 そんな中、ようやく初めてJA(全国農業協同組合連合会)の大型POPステッカーに採用される。引き続いて、大手農機メーカーのトラクター向け銘板用ラベルにも採用が決まり、それまで沈黙を守っていたマトリクスの市場が、ついに動きを見せ始めた。
第5章 大手企業への採用
~ 販売実績が次の実績を生む ~
「メジャーな企業で使ってもらえるようになると、その後の営業活動がしやすくなった」と清水。その後も、OA機器メーカーの複合機に貼付する注意書きラベルや、家電メーカーの銘板ラベルへの採用が決まり、次々と大手企業で使われ始めた。 また、当初想定していなかったDIY市場でもマトリクスの採用が広がった。最初に火を付けたのは、DIY用品の販売会社で採用された窓用装飾フィルムだった。それ以前も、ホームセンターなどでは窓用装飾フィルムが売られていたが、「水貼り」をする必要があるなど、一般消費者が上手に貼るには手間がかかる製品だった。そこへ、誰にでも簡単に、失敗なく貼ることができる「マトリクス(R)」が採用されたのだ。
第6章 エンボス粘着フィルムの先駆者として
~ 「マトリクス(R)」が切り拓いた未来 ~
当初、大型看板用のステッカーとして開発された「マトリクス(R)」だが、装飾用品への採用をきっかけとして認知度を上げ、現在ではラベル用途に限らず、幅広い業界で実績を積み上げている。その劇的な効果と利便性により、「マトリクス(R)」はエンボス粘着フィルムシートの代名詞と言われるまでに知名度を広げてきた。

市場で「マトリクス(R)」が発売されてから20年以上。清水は今後の展望について、こう語る。「材料メーカーとしては、オリジナルブランドを開発する企業があまり無いなか、「マトリクス(R)」というブランドを確立したことで日栄化工の企業イメージアップにもつながった。今後もエンボス粘着フィルムの草分け的存在として、便利で新しい製品を世に出し続けたい。」ラベル用途からスタートした「マトリクス(R)」の技術は、今もなお新しい製品開発に活かされ、進化を続けている。
裏表紙  
Table of Contents

認められたマトリクス技術

こうして開発されたマトリクス技術。今や世界から認められるブランドにまで成長しました。国内ではラベルやフィルムの業界新聞に取り上げられています。

■ラベル新聞

気泡が抜けやすく貼りやすいステッカー
「マトリクス」

1993年(平成5年)7月1日号

インタビュー《業界人登場》

1993年(平成5年)8月1日号

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